Powered by Global Step Academy    
大使と汗、インターナショナルスクールの歴史

大使と汗、インターナショナルスクールの歴史

あるインターナショナルスクールの校内誌を読んでいて、手がとまった。そのインターの生徒とある国の大使が被災地でボランティアをしている記事だった。季節は夏に近い気候だったのだろう。大使もボランティア活動用のTシャツを着ていた。


あるインターナショナルスクールの校内誌を読んでいて、手がとまった。

そのインターの生徒とある国の大使が被災地でボランティアをしている記事だった。

季節は夏に近い気候だったのだろう。
大使もボランティア活動用のTシャツを着ていた。

しかし、私の目を引いたのは大使のTシャツに書いてあるメッセージではなかった。
大使が着ていたTシャツのシミだった。

大使のTシャツは、色が変わるほど汗で濡れていた。

あまり笑わないイメージの大使だったが、大使のTシャツは、彼の人柄をうかがわせた。

彼は、インターの生徒とともに被災地で作業をしていたのだ。
シャツを着て、汗をかいていた。

グレーのシャツが黒に変わるほど。

私は、すばらしい写真だと感じた。
しかし、その記事がマスメディアで流れることはなかった。

インターの校内誌以外に載らなかったのだろう。

インターナショナルスクールは、きらびやかなイメージが先行することがある。

しかし、見学させてもらうインターの校舎の風景は、さほど日本の生徒たちと変わらない。
世界中、どこにでもいるティーンエイジャーの姿だ。

彼らは仲の良い友達と世間話をし、iPhoneを使い、Facebookやtwitterでその日の出来事を友達と共有し、音楽やドラマに心躍らせる。
スポーツや音楽、すばらしい小説に感動し、きっと恋にも夢中だ。

インターナショナルスクールだからといって、特別なことではない十代の姿がある。

大使は、ひょっとしたらその学校に通う生徒の父親だったのかもしれない。

保護者活動として参加したため、その写真は校内誌以外に使われなかったのかもしれない。

しかし、その写真は彼がまさに汗をかきながら、日本という地で、外交を行っている証だった。

大使の汗じみから、私は彼の人柄を感じることになった。

大使は、帰任し、次に着任する予定の大使が発表された。

次の大使は、着任前から高い人気を持つ。
きらびやかな家柄に注目が集まる人物だ。

彼女の父も、日本のインターナショナルスクールの歴史とつながっているところが、歴史の重さを感じさせる。

逆にいえば、日本の外交史とインターナショナルスクールの歴史は、深い関係がある。

インターナショナルスクールタイムズは、そんな外交史とインターナショナルスクールの歴史を掘り起こし、インターナショナルスクールが果たしてきた役割、使命をきちんと伝えたい。

ちょっと大それた考えかもしれないけれど、インターナショナルスクールタイムズ(現:Inter's インターズ)は、インターナショナルスクールの歴史も考える媒体です。

この記事の記者

インターナショナルスクールタイムズの編集長として、執筆しながら国際教育評論家として、NHK、日本経済新聞やフジテレビ ホンマでっかTV、東洋経済、プレジデント、日本テレビ、TOKYO FMなど各メディアにコメント及びインタビューが掲載されています。

プリスクールの元経営者であり、都内の幼小中の教育課程のあるインターナショナルスクールの共同オーナーの一人です。

国際バカロレア候補校のインターナショナルスクールの共同オーナーのため国際バカロレアの教員向けPYPの研修を修了しています。

最新の投稿


関西国際学園 さくらインターナショナルスクール初等部が国際バカロレアPYP認定校に

関西国際学園 さくらインターナショナルスクール初等部が国際バカロレアPYP認定校に

関西国際学園さくらインターナショナルスクール初等部が国際バカロレア(IB)PYP認定校に!すでに神戸校はPYP、MYP、DPの認定校でしたが、この度、東京初等部がPYP認定を取得しました。日英バイリンガル教育と探究力が特徴で、幼稚部も全国展開しています。


【速報!】国際高等学校の生徒の90%が海外大学合格、51%が世界ランキング100位以内の名門大に進学へ

【速報!】国際高等学校の生徒の90%が海外大学合格、51%が世界ランキング100位以内の名門大に進学へ

国際高等学校(NUCB International College)の1期生は、卒業予定者27名中90%が海外大学に進学、51%がQS世界大学ランキング100位以内の名門大学に合格するという国内最高水準の実績を達成しました。進学先はイギリスやアメリカ、カナダ、オーストラリア、香港など世界各国に及びます。少人数制・全寮制・国際バカロレア(IB)プログラムを導入し、入学時から海外進学を見据えた生徒が集まる環境が、高い海外進学率を支えています。


5/31 説明会開催!サレジアン国際学園中高へ内部進学が魅力!サレジアン国際学園小学校 インターナショナルクラス新開設へ

5/31 説明会開催!サレジアン国際学園中高へ内部進学が魅力!サレジアン国際学園小学校 インターナショナルクラス新開設へ

2026年4月、星美学園小学校は「サレジアン国際学園小学校」へ校名を変更し、新たに「インターナショナルクラス」を開設します。このクラスの大きな魅力は、人気のサレジアン国際学園中高へ内部進学できる制度がある点です。これにより小中高12年間の一貫した国際教育が実現します。授業のほとんどは英語で行われ、担任は外国人教員が担当します。PBL型学習やSTEAM教育を導入し、クラスライブラリーなど安心できる多様な学習環境で「世界市民力」を育成します。外国籍児童も積極的に受け入れる方針です。5月31日には保護者向け説明会が開催され、入試サンプルが初公開されます。


マップで解説!26年国際系小学校 なぜ小学校で国際コースが人気になってきたのか?

マップで解説!26年国際系小学校 なぜ小学校で国際コースが人気になってきたのか?

人気の国際系中高一貫校への登竜門となるのか?サレジアン国際学園小学校インターナショナルクラスなど国際系小学校の開設が続いています。背景には、英語教育の早期化やプリスクール・おうち英語の普及があり、幼児期から英語力を身につける家庭が増加しています。マップで解説です。


開催報告:SAPIX YOZEMI GROUPの国際教育関係部門は、「第11回グローバル教育講演会&国内外進学フェア~世界と日本を視野に入れたグローバルな進路選択~」

開催報告:SAPIX YOZEMI GROUPの国際教育関係部門は、「第11回グローバル教育講演会&国内外進学フェア~世界と日本を視野に入れたグローバルな進路選択~」

SAPIX YOZEMI GROUPの国際教育関係部門は、「第11回グローバル教育講演会&国内外進学フェア」を開催しました。グローバルな視点で進路選択を考えるイベントを2部構成で開催しました。第1部では、ブラックストーン・グループ・ジャパン代表取締役の坂本篤彦氏が「踏み出そう、世界の舞台へ~未経験でもいいですか?~」と題し特別基調講演。坂本氏は慶應高、イェール大卒、ハーバード大MBA取得。現在は日本のプライベートエクイティ投資事業責任者として活躍しています。第2部では、国際教育部門の各担当者による個別相談会とミニセミナーを実施。